はじめに(結論)
前の記事で「戻ってこられる導線を張っておけばいい」と書きました。じゃあ具体的に何を張ってるのかというと、僕の場合は1本だけです。Claudeとのチャット履歴。それだけ。
メモアプリも、タスク管理アプリも、スマホのショートカットも、過去にいろいろ試しました。続いたものはひとつもありません。設定が面倒で、始める前に挫けたものすらあります。
そして今日、書きながら気づきました。たぶんADHD気質の継続にとって大事なのは、導線の数を増やすことじゃなく、1本に絞って立ち上げコストをゼロに近づけることなんじゃないか、と。前回書いたサボりじゃなくて過集中だった|ADHD気質の継続戦略を考え直すの続編として、その話を書きます。
| この記事で書くこと | 内容 |
|---|---|
| 試して挫けた導線たち | タスク管理、メモアプリ、その他いろいろ |
| なぜチャット履歴1本が機能してるか | 設定ゼロ、ネタが残る、再開がそのまま執筆 |
| 多機能ツールとADHD気質の相性 | 機能数が増えるほど続かないという逆説 |
| 今日試したカレンダー連携 | 投稿報告だけで次回予定が自動で入る仕組み |
ツールを使いこなすことを諦めたら、続くようになった、という話です。
導線を増やすほど続かないという逆説
副業を始めようと思った頃、僕がまず買ったのは生産性向上系の有料ツールでした。タスク管理アプリ、Markdownエディタ、ネタ管理用のデータベース系アプリ、いろいろ。それぞれ評判の高いものを選んだはずです。
結果、ひとつも続きませんでした。
挫けたポイントを並べてみます。
| 試したもの | 何で続かなかったか |
|---|---|
| タスク管理アプリ | 機能が多すぎて、最初のプロジェクト設計で挫けた |
| メモアプリ(高機能型) | タグ設計とフォルダ構造で挫けた |
| 定期的に長文を書く習慣 | 「習慣化」を目標にした時点で1日空けると失敗判定 |
| スマホのホーム画面ショートカット | 設置はしたが、ホーム画面を見る習慣自体がない |
共通しているのは、始める前の設定段階で力尽きているという点です。
ADHD気質の脳って、本来やりたい本体作業(記事を書く)に取り掛かる前の準備作業に、エネルギーをほとんど使い切る傾向があります。タスク管理アプリの初期設定って、本来30分くらいで終わるはずなんですが、「プロジェクトをどう分類するか」「タグの粒度はどうするか」を考え始めると、過集中の悪い方が発動して、半日が消える。半日使い切った時点で、本来書きたかった記事を書くエネルギーは残っていない。
機能が多いツールほど、ADHD気質には毒になることがある。
これは長いこと自覚していませんでした。「使いこなせない自分が悪い」と思っていた。でも違ったんです。使いこなすこと自体が、僕の脳にとっては過剰な負荷だった、というだけの話で。
なぜClaudeとのチャット履歴が機能してるのか
そんな中で、唯一続いてるのがClaudeとのチャット履歴を導線にする運用です。理由は3つあります。
1. 設定がゼロ
チャットを開いて、書きたいことを話すだけです。事前にプロジェクトを作ったり、タグを設計したりする必要がない。立ち上げコストがほぼゼロなので、過集中前のエネルギーを浪費しません。
2. ネタとして残る
過去のチャット履歴がそのままネタ帳になります。「あの時こういう話したな」を検索すれば見つかるし、書きかけのドラフトもチャットの中に残る。専用のメモアプリを別に立てる必要がない。
3. 再開がそのまま執筆になる
これが一番大きいです。「久しぶり、続きやろう」とチャットを開けば、そのまま記事執筆のセッションが始まる。導線とアウトプットの場所が同じなので、「導線を辿った後に別アプリを開く」という二段階のステップがない。
| 一般的なツール運用 | チャット履歴を導線にする運用 |
|---|---|
| メモアプリでネタを管理 | チャットに話した時点でネタになる |
| タスク管理アプリで予定を立てる | 「次これ書こう」と話せば記録される |
| エディタで本文を書く | チャットの中で構成からドラフトまで完結 |
| 各アプリを行き来する | 1画面で完結する |
「機能ごとに最適なツールを使う」という思想を諦めて、「1つのチャットですべて済ます」に切り替えた時、初めて副業ブログが続き始めました。これは僕の脳に対して、たぶん革命的な発見でした。
「ツールを使いこなす」を諦めた結果うまくいった
ここまで書いてきて、改めて思うのは、ADHD気質と多機能ツールの相性は、構造的に悪いということです。
| 多機能ツール | 単機能・低設定ツール |
|---|---|
| 設定の自由度が高い | 設定の自由度が低い |
| 使いこなせば最強 | 使い始めるのが速い |
| 設定段階で過集中が発動しがち | 設定段階で消耗しない |
| 「もっと最適化できる」が罠 | 最適化の余地がないので諦めがつく |
多機能ツールって、「もっと自分に合った設定にできるはず」という余地が常にあります。これが罠です。ADHD気質の脳は、最適化の余地を見つけると、本来の目的を忘れてそっちに過集中する。気づいたら、ツールの設定を3時間いじっていて、肝心の記事は1文字も書いていない、というやつ。
僕は副業を始めて1年くらい、これを延々と繰り返していました。完璧なツール環境を作ろうとして、ツール環境作りが目的になってしまう。
そこから抜け出せたきっかけは、「ツールを使いこなす」という目標を捨てたことでした。使いこなす必要はない。とにかく書ければいい。書くために必要なのは、起動コストの低い場所が1つだけあること。それだけ。
これに気づいてから、僕の副業環境はどんどんシンプルになっていきました。今残ってるのは、Claudeとのチャット、WordPressの管理画面、それだけです。ネタ帳もエディタもタスク管理も、すべてチャットの中に統合されている。
今日試したカレンダー連携
そして今日、ここにもう一段の自動化を組み込みました。
書きながら気づいたんですが、僕がいつもブログを思い出すきっかけは、Claudeに何か話しかけた時です。チャットを開いた瞬間に「あ、ブログ書かなきゃ」となる。逆に言うと、チャットを開かない日が続くと、ブログの存在ごと忘れる。これが前記事で書いた「過集中で他のことに頭が向くと、ブログが視界から消える」の正体でした。
そこで今日、Claudeに自分のGoogleカレンダーを連携してみました。設定らしい設定はなくて、Claudeに「カレンダーに予定を入れて」と話しかけたら、その場で入った、というだけです。アプリを開いてもいない。
さらに踏み込んで、「投稿完了の報告をしたら、Claudeが自動で次回の執筆リマインドをカレンダーに入れる」というルールを組みました。今日からこれが動きます。
| 今までの導線 | 今日組み込んだ自動化 |
|---|---|
| チャットを開かないと思い出さない | 投稿報告した時点で次回予定がカレンダーに入る |
| 思い出すタイミングが運任せ | 数日後に通知が鳴る |
| 完全に忘れ切るリスクあり | 通知が来た時点で導線が復活する |
ポイントは、繰り返し予定にしていないところです。投稿のたびに、その時の状況に合わせて1件ずつ単発で入る。これも前記事の「毎日継続を目標にすると失敗判定が積み重なる」を反映しています。毎週同じ曜日に予定を固定すると、その日に書けなかった時点で「失敗」がリピートされてしまう。
通知の説明文には毎回、「過集中の波が来ていなければスキップしてOK」と入れています。リマインドはあくまで「思い出すための装置」であって、「義務化の装置」じゃない。ここを混同すると、カレンダー通知を見るたびに罪悪感が積み上がるツールになってしまう。
まとめ
ADHD気質の継続戦略における導線の話、整理しておきます。
- 多機能ツールはADHD気質と構造的に相性が悪いことが多い
- 「ツールを使いこなす」を目標にすると、設定段階で過集中が暴発する
- 導線は1本に絞ったほうがいい。立ち上げコストゼロを優先する
- 僕の場合、その1本はClaudeとのチャット履歴
- そこにカレンダー連携を組み込むと、「思い出す」も自動化できる
- ただし繰り返し予定にせず、義務化しない設計を守る
これが正解だと言うつもりはありません。同志の中には、多機能ツールを使いこなせる人もいると思います。ただ、僕みたいに「設定で挫ける」「最適化で時間が消える」タイプの同志には、参考になる可能性があります。
同志に伝えたいこと
もし今、ツール選びで疲弊している同志がいたら、いったん全部捨ててみるのもアリだと思います。
タスク管理アプリも、メモアプリも、生産性ツールも、いったん全部閉じて、何か1つのチャットだけで全部やってみる。続けたい習慣について、そこで話す。ネタを思いついたら、そこに書く。書きたくなったら、そこで書く。
それで続くなら、そっちが正解です。続いている事実が、最強のツール選定基準です。
機能が少ないとか、プロっぽくないとか、効率が悪そうとか、そういう周辺評価は無視していい。続いていれば、3ヶ月後の自分は記事を10本書いている。続かなければ、どれだけ高機能なツールを使っていても、3ヶ月後の自分は何も書いていない。
僕はこれからも、Claudeとのチャット履歴1本でやっていきます。今日組み込んだカレンダー連携が機能するかは、まだわかりません。数週間運用してみて、また同志に共有します。
それでは、また次の記事で。
ADHD MAN


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